ムクドリの特徴と被害
ムクドリの特徴
全長は20数㎝ほどで、日本全国に分布しています。植物の種子や小さな昆虫を好んで食べます。繁殖期は春先から初夏にかけてで、人家の雨戸の戸袋などに巣を作っているのをよくみかけます。飛ぶ姿は戦闘機のようで、多くの外虫を捕食することから、以前は益鳥とされてきました。ひなが巣立つと5月頃から集まって集団を形成し、近年では都市部の街路樹などをねぐらとするケースが増加しています。8月以降の夕刻近くになると、数百、数千の群れを形成し、幾何学的な模様を描き出している姿がよく見られます。
ムクドリの被害
日が沈む頃にはねぐらとなる街路樹などに一斉に止まり「キュルキュル」と大きな声で鳴くことから騒音が問題となっています。日の入後飛来したムクドリはねぐらで寝る前の30分から1時間程度大声で鳴きます。寝た後も何かあれば一斉に鳴きだします。また日の出時刻の飛び立つ前にも大声で鳴きだします。ムクドリは駅前などの人通りの多い場所の街路樹へ飛来することが多いため、下を通る人が糞をかけられたり、一晩で大量の糞をすることで、歩道などが汚れ家の前を毎日掃除されている方もいます。飲食店の前などではくさい臭いが立ち込めたり、羽根が店内に入ったりして衛生的に非常に悪く、環境問題となっています。
ムクドリのねぐら
樹木をねぐらにするムクドリ
以前は人家の近くの竹藪等にねぐらを形成していましたが、近年では駅前等の樹木をねぐらにするケースが圧倒的に多くなっています。そのような場所は天敵から守られるため、安心してねぐらにできるようです。樹木の種類は問いません。ケヤキ、クスノキ、イチョウ、メタセコイヤなどの高木を好みますが、稀なケースとしては、スズメと一緒に低木(4m以内)の樹をねぐらにするケースもあります。ムクドリのねぐらは明るい場所だけとは限りません。現在でも人家に近い竹藪や大木をねぐらにすることもありますが、近年ではもっとムクドリにとって好ましい場所があるため、暗い場所からは比較的簡単に追い出しができます。
電線をねぐらにするムクドリ
樹木の無い街中では電線をねぐらにするケースもあります。また樹木を剪定したことにより電線にねぐらを移すケースもあります。普通は身を隠すために樹木をねぐらにすると思われますが、ムクドリが安全と判断すれば、真冬の電線でもねぐらにします。市川市は電線が冬ねぐらになっています。また電線は本来のねぐらに移動する前の待機場所としても使われます。このような場合も糞で道路が真っ白になるケースもあります。
構造物をねぐらにするムクドリ
構造物はねぐらに向かう前の待機場所として使われる場合が多いです。ねぐらとなる街路樹を見下ろせる屋上の看板や鉄塔アンテナなどあらゆる場所に止まります。待機場所として使うだけではなく、その場所をそのままねぐらとして使う場合もあります。また今まで確認した中で珍しい場所はゴルフ練習場のネットやビルの窓、大型LEDパネルの裏側や看板の裏側などムクドリが気に入ればどこでもねぐらにしてしまいます。
一般的なムクドリ対策
街路樹に集まるムクドリのねぐらの対策としては、強剪定を行うことが有効です。但しこの方法は本来街路樹が必要な夏場の時期に実施する必要があり、景観も悪くなるため、街路樹の植栽している意味が薄れますし、付近の電線や構造物にねぐらを移動する場合もあります。また写真のような中途半端な剪定であればムクドリは集まってきます。電線などは街路樹のように剪定ができないので、その他の方法で追い出しを行わなくてはなりません。他の電子装置を取り付けたり、ディストレスコールで追い払いをしたり、鷹や鳴り物を使って追い出すということも行われていますが、なかなか効果を上げられないのが実情のようです。
ビーマックスのムクドリ対策
ムクドリ対策として一番効果的な方法は、そのねぐらからムクドリを追い払うということです。追い払う方法は鷹や花火等を使用して追い払いをすることも可能ですが、日数がかかったり、安全性にも問題があります。ビーマックスでは以下の映像のような方法で3日間でムクドリをねぐらから追い払います。
ハンディタイプのBBスイーパーを使用したムクドリの追い払い
ムクドリの追い払い方法
通常ムクドリは3日間連続で追い払いをする必要があります。また追い払いの初日の作業が一番重要になります。
1日目
ムクドリは初めから直接ねぐらに飛来することは稀です。大抵の場合近くの見晴らしの良い場所に設置してある看板や、ねぐらから少し離れた電線、鉄塔などに集まります。その時から追い払いをすることで、ねぐら以外にその集合場所にも飛来してはいけないということを学習させることができ、追い払いの効果がアップします。
集合場所が確認できない。又は時間的に開始時間が遅くなる場合はねぐらの上空を低く飛び始めた時から追い払いをはじめます。このことは集合場所と同様にここをねぐらにしてはいけないということを学習させるためです。
そのようにして追い出しを行ったムクドリも、日の入時刻を過ぎると本来のねぐら(街路樹)へ飛来し始めます。この時が一番重要でムクドリが飛来した場所を目と耳で確認をし、その場所から確実にムクドリを追い払います。この時にムクドリは何としてでもねぐらに止まろうとするので、装置をいろいろな方向からムクドリに向けて発音させ確実に追い払うことが重要です。追い払われたムクドリは近くの街路樹や電線に飛来しますが、さらに追いかけて追い払いを行います。数回元の場所にも戻ってくるので、繰り返し追い出しを行います。2名以上で作業を行うと効率的に追い払いができます。
以上の作業を数回繰り返すことでその場所に戻ってこなくなります。ムクドリは少し離れた場所を仮のねぐらにしようとするので、近くを移動してムクドリの鳴き声がする場所に向かい、そちらでもムクドリの追い払いを行います。この時一部のムクドリが元のねぐらに戻る場合があるので、1名は元のねぐらに待機してムクドリが戻ってきた場合は追い払いを行います。これを繰り返して、近くでムクドリの鳴き声が聞こえなくなったら初日は終了です。
ここまで徹底的に追い払いをすることで、ムクドリはいくつもの小さな集団になり、周りに迷惑をほぼかけない状態になります。初日にここまでの作業をすることで2日目以降の作業が楽になります。
2日目
ムクドリの数、飛来時間等が1日目とは少し変わります(1日の作業でムクドリが飛来しなくなる場合もあります)。それに合わせて1日目と同じ作業を繰り返します。1日目に比べると飛来する数も少なくなり、すぐに逃げるようになるのでムクドリの追い払いが簡単になります。初日同様近くでムクドリの声が聞こえ無くなれば作業終了です。
3日目
3日目は状況によりますが、まったくムクドリが飛来しない場合もあります。ムクドリが飛来した場合でも大きく数が減ります。同様の作業を実施しますが、2日目よりさらに簡単にムクドリが逃げるようになります。1日目、2日目と同様にムクドリが飛来しなくなれば作業は終了です。4日目以降には90%以上の確率で新しいねぐらへ移動します。
装置使用時の注意事項
追い出し作業は装置を適当に発音させるのではなく、ムクドリのいる場所を耳と目で確かめてからその方向にスピーカーを向けて発音させることが重要です。特に暗くなってからは、スズメとムクドリの鳴き声を聞き分けて発音させる必要もあります。寝静まってしまうとあまり鳴かないので、少しでも鳴き声が聞こえたら装置をいろいろな方向からねぐらに向けて発音します。
ムクドリ追い払いのノウハウについて
3日間の作業後ムクドリがねぐらに飛来しなくなったらBBスイーパーの設置タイプを設置して再飛来を防ぐのに有効です。
追い払いは以上のような手順で行いますが、実際にはいろいろなノウハウがあります。ビーマックスへ追い払いを依頼していただいた場合は責任をもって追い払いをさせていただきます。また、ハンディ機を購入していただいてご自身で追い払いをされる場合にも詳しいノウハウを伝授させていただきます。